この概念には数十もの定義がある。システムという概念の定義は、形式だけでなく内容においても変化してきた。
システムとは——
- 相互作用する構成要素の複合体(L・フォン・ベルタランフィ)。
- 互いに、また環境に対して一定の関係にある要素の集合(L・フォン・ベルタランフィ)。
- 多くの部分から組み立てられた全体。属性の総体(C・チェリー)。
- 環境から切り離され、全体として環境と相互作用する、相互に結びついた要素の集合(Ф・И・ペレグドフ、Ф・П・タラセンコ)。
- 互いに結ばれ、あるいは関係しあうことによって、合わさって一定の統一、全体性をなすものの配置、集合、あるいは集まり。互いに結ばれ、あるいは関係しあうことによって、統一された全体をなし、あるいは全体として働く物理的な構成要素の配置(ディステファノ)。
- 一つあるいは複数の定められた目的を達成するために組織された、相互作用する要素の組み合わせ(ISO/IEC 15288)。
- 定められた時間区間において、特定の目的にしたがって環境から区別された、機能的な要素とそれらのあいだの関係の有限集合(В・Н・サガトフスキー)。
- 研究と認識の課題において、対象の性質とそれらの関係が主体(研究者、観察者)の意識に反映されたもの(Ю・И・チェルニャーク)。
- 統合的な性質(質)に関して対象 A のうえで定義されるシステム S とは、その統合的な性質を生じさせるような要素が、そのような関係のうちにある集合である(Е・Б・アゴシコワ、Б・В・アフリビニンスキー)。
- 特定の目的を達成するために作られた、統合され、規則的に相互作用しあう、あるいは相互に依存する要素の集まり。そこでは要素間の関係が定義され安定しており、システム全体の成果あるいは機能は、要素の単純な総和を上回る(PMBOK)。
- 一つあるいは複数の入力を受け取り、一つあるいは複数の出力を生み出す装置(ドレニック)。
- なんらかの規定にしたがって振る舞う装置、プロセス、あるいは仕組み。システムの機能は、情報および/またはエネルギーおよび/または物質を時間にわたって操作し、情報および/またはエネルギーおよび/または物質を生み出すことにある(D・エリス、F・ルートヴィヒ)。
- 動的な現象のモデルとして役立つ数学的な抽象(H・フリーマン)。
- あらかじめ定められた機能を協働して遂行するために設計された、相互作用する要素の統合された集まり(R・ギブソン)。
- 対象の集合と、対象のあいだおよびそれらの属性のあいだの関係(A・ホール、R・フェイゲン)。
- 生きたものであれ生きていないものであれ、一定の入力を受け取り、それに働きかけて一定の出力を生み出す実在あるいは物の集まり。その狙いは、入力と出力の一定の関数を最大化することにある(R・カーシュナー)。
- 構成部分が機能的な関係によって結ばれている、空間と時間において限られた領域(J・ミラー)。
- 数学的な観点からすれば、任意の時点において一定の変数の集合に具体的な値を与えることで記述しうる、世界のある部分。それは、それぞれの単位がそれに働く因果の法則に支配されるような単位(粒子、個体)の単なる集まりではなく、それらの単位のあいだの関係の総体である。関係が緊密に結びついているほど、それらの関係がなすシステムはより組織化されている(A・ラポポート)。
- 意思決定と行動の評価という実践的課題、すなわち管理の課題の集合によって、時間と空間において結ばれた行為(機能)の集合(S・セングプタ、R・アコフ)。
- 少なくとも二つの異なる概念を指すのに用いられる語。一つは、相互に結びつき一つの全体として働く要素あるいは部分からなる、規則的なあるいは秩序づけられた配置。もう一つは、なんらかのオペレーションを遂行するために必要な要素(部分)の集まり、あるいは群(A・ウィルソン、M・ウィルソン)。
- 少なくとも二つの要素を含む、空でない要素の集合。この集合の要素は、互いに一定の関係と結合のうちにある(G・クレーバー)。
- 抽象システム、あるいは単にシステムとは、システムの構成要素をなす抽象的対象の、部分的に結ばれた集合である。システムの構成要素は向きをもつことももたないこともあり、その数は有限のことも無限のこともあり、それぞれが有限あるいは無限個の基本変数によって定義されうる(L・ザデー、C・デゾア)。
- 結びついて作用する要素の集合(O・ランゲ)。
- ある観察者によって規則的だと受け取られる、連鎖における活動の配分のあらゆる形態(G・パスク)。
- 明確に定義された性質をもつ関係によって秩序づけられた、なんらかの相互に関連した構成要素の集合。この集合は、その全体的な性質と機能に表れる統一によって特徴づけられる(В・С・チュフチン)。
- 全体的な統一をなす集合の要素のあいだの、関係と結合の多様性。システムを、全体的な統一をなす組織化された集合として理解するのが理にかなっている(А・Д・ウルスル)。
- 選択的に関与させられた構成要素の複合体。そこでは構成要素の相互作用と相互関係が、焦点の定まった有用な結果を得ることに向けられた、相互の促進という性格をとる(П・К・アノーヒン)。
- なんらかの仕方で世界のほかの部分から区別された、実在するあるいは想像上の要素の集まり。この集まりがシステムであるのは次の場合である。これらの要素のあいだに存在する結合が指定されていること。各要素が内的に不可分とみなされること。システムがその外部の世界と全体として相互作用すること。時間のなかで発展していく際に、異なる時点におけるその要素のあいだに一対一の対応をつけられるならば、その集まりは一つのシステムとみなされる。対応は一価であればよく、全単射である必要はない。時間的な順序づけは必須の属性ではない。分岐が生じる場合には、全体を一つのシステムとみなすことも、システムの内部にサブシステムを区別することもできる(Л・А・ブリュメンフェリド)。
- 固定された性質をもつ、あらかじめ定められた関係がそのうえで実現される対象の集合。二重の定義は次のとおりである。システムとは、それらのあいだの関係が固定された、あらかじめ定められた性質をもつ対象の集合である(А・И・ウエモフ)。